ご挨拶


第7回日本心臓血管麻酔学会学術大会・総会開催にあたって


 第7回日本心臓血管麻酔学会学術大会・総会を開催させていただくことになり、機会を与えてくださいました会員の皆様方に厚くお礼申し上げます。

 会場となる神戸国際会議場は1987年に第1回国際心臓血管麻酔学会が開催された場所でもあります。その学会を担当された斉藤隆雄元徳島大学教授や故藤田昌雄元東京女子医大教授は、当時すでに本学会の設立を考えておられたのではないかと想像します。その後本学会が誕生し、第1回の学術集会が東京女子医大で開催されて以来順調に発展し、2004年には再び東京で武田純三慶應大学教授のもとで国際心臓血管麻酔学会が開催されるに至ったのは大変喜ばしいことと思います。

 今回のメインテーマは「高齢者の心臓手術と麻酔」としました。これは数年前に私が今回の学術大会を担当させていただくことになった折りに、奥村福一郎前横浜市立大学教授から是非にと提案されたものでもあります。そこで、招請したKonstadt教授、Aronson教授にも高齢者に関連した講演をお願いし、パネルディスカッションでは一つ「高齢者大動脈弁狭窄症を考える」を用意しました。高齢の手術患者を対象とするのが日常的になっている折り、これらの企画が高齢者の麻酔管理に役立つよう願っています。

 教育講演は30分の短い単位にいたしました。演者の先生にはエッセンスだけ話していただくことになり、話し足らない聞き足らない部分があるかもしれません。しかし、1時間ものと異なり集中して聴講し要点を頭に入れるには適当な時間ではないかと考え設定しました。ディベートにはアナライザーシステムを導入して会場の意見を伺う予定にしております。一般演題は藤田賞の候補演題を除いて全てポスターとしました。一般演題の中には興味深い内容のものが多々あり、一堂に会して討議できないのが残念に思います。ポスターセッションは抄録集を熟読されて、興味あるところへ是非ご参加ください。

 本学会はリベラルをモットーとしています。従来若い先生は懇親会を敬遠しがちですが、今回は是非参加して日頃話す機会のない先生と面識を深めて下さい。皆様方のご参加を心より歓迎いたします。
 

第7回日本心臓血管麻酔学会会長
神戸市立中央市民病院副院長(兼麻酔科部長)

加藤浩子