日本心臓血管麻酔学会第23回学術大会

会長挨拶

日本心臓血管麻酔学会 第23回学術大会
大会長 山田達也
(杏林大学医学部麻酔科学教室 教授)

 この度、日本心臓血管麻酔学会第23回学術大会長を務めさせていただくことになりました、杏林大学医学部麻酔科学教室の山田達也です。大会開催にあたりご挨拶を申し上げます。
 1967年にChristiaan Barnardが世界初の心臓移植を成功させてから50年を経過し、心臓血管手術を取り巻く環境は大きく変化してきました。従来のconventionalな開胸手術に加えて、MICS(minimally invasive cardiac surgery)が標準術式になりつつあり、TEVER、TAVIといったカテーテル治療も広く普及し、Mitral Clipの臨床使用も開始されました。また、心筋再生医療も急速な進歩を遂げており、今後数年以内に重症心不全に対する新たな治療法として確立されることが期待されています。
 このような医療技術の発展に伴う心臓血管手術の変遷の中で、麻酔科医の役割も少しずつ変化してきております。従来のような手術中の患者の全身管理だけではなく、TEEを用いて手術の方向性や治療方針を進言する役割も求められるようになってきました。そして今後は心臓外科医、臨床工学技士、看護師で構成されるハートチームの中心としての役割を担っていく必要があると考えております。そのような気持ちから、本大会はテーマを「Collaborative Approach to Cardiovascular Anesthesia」とさせていただきました。その趣旨は、手術時における外科医と麻酔科医の連携だけではなく、循環器内科医、看護師、臨床工学技士や放射線技師、さらには臨床応用につながる研究を日々行っている研究者も含めた、循環器医療に携わるすべての人のcollaborationです。
 本大会では、招待講演者として米国のThe Society of Cardiovascular Anesthesiologistsの前会長であるDr. Linda Shore-Lessersonと、A practical Approach to Transesophageal Echocardiographyの著者で本学会の海外顧問でもあるDr. Scott Reevesを迎えます。国内からは心臓の再生医療を長年にわたり牽引されてこられた慶應義塾大学循環器内科の福田恵一先生に、最新の心筋再生医療についてご講演いただきます。
 大会のテーマである「チーム医療」については、3学会合同シンポジウムでの「チームで取り組む人工心肺トラブルシューティング」、コメディカルシンポジウム「人工心肺時間を最小限にするために」において、活発な意見交換を期待しています。
 JSCVAの特徴である参加型のセッションとしては、従来のWet Lab、CPBセミナー、TEEハンズオンセミナーに加えて、本大会では気道エコーとCVCのハンズオンセミナーを企画しました。高難易度のシミュレーターを準備しておりますので、超音波による安全性を追求した気道管理と中心静脈穿刺を体感していただきたいと思います。
 一般演題はデジタルポスターを採用し、動画再生や多彩なプレゼンテーションにも対応できる発表形式とさせていただきました。数多くの演題登録をお待ちしています。
 会員の皆様、またこれから会員へとお考えになられていらっしゃる皆様の多くに参加いただき、心臓血管外科手術におけるチーム連携の重要性を見つめ直す機会となれば幸いです。

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