お知らせ
パブリックコメント募集について『先天性心疾患患者の非心臓手術における麻酔管理の指針』
掲載日: 2025年07月16日
日本心臓血管麻酔学会「先天性心疾患患者の非心臓手術における麻酔管理の指針」作成にあたりパブリックコメントを募集いたします。ご意見をいただける場合は、学会事務局までメールにてお送りください。
◇ 募集期間:2025年7月16日(水)~7月31日(木)
◇ メール送付先(学会事務局):secretary@jscva.org
◇ 先天性心疾患患者の非心臓手術における麻酔管理の指針(案)
<先天性心疾患患者の非心臓手術における麻酔管理の指針作成委員会 岩崎 達雄先生より>
近年、CHD患児は小児期あるいは成人期に待機的あるいは緊急的に非心臓手術およびその麻酔管理を受ける機会が増加してきました。そのため、専門施設の麻酔科医のみならず、非専門施設のCHD患児の麻酔管理の経験の少ない麻酔科医もCHD患者の非心臓手術の麻酔管理を行う必要性が生じてきました。この状況を鑑み、CHD患者の非心臓手術を担当する麻酔科医、そしてこのような医療に関わるさまざまな医療従事者を対象に、CHD患者の非心臓手術時の麻酔管理の安全性向上を目的としてCHDの病態生理、麻酔管理上の問題点とその対応をまとめた指針を作成することになりました。小児期成人期を問わず非心臓手術を受ける患者が増えていることから、本指針の対象は成人のみならず小児を含めた全てのCHD患者で非心臓手術を受けるものとし、名称も「先天性心疾患患者の非心臓手術における麻酔管理の指針」としました。そのため、引用した文献は小児を対象とするもの、成人を対象とするものが混在しています。
本指針の内容ですが、CHD患者を前にしたときに、どのような麻酔管理を行うかということが、多くの医療関係者に見やすく、容易に理解でき、役立つものとすることを基本方針として教科書的に疾患ごとの個別に記述するのではなく、ある程度類似の病態、疾患群ごとにまとめた構成としました。各疾患に共通する項目を総論として第1章から第5章に、病態、疾患ごとに特徴的なことを各論として第6章に網羅的にエビデンスを検索し,背景的知織を記述しました。専門病院への転院の要否、専門医へのコンサルテーションの要否の判断の参考として頂くために第3章に患者のリスクによる階層化についても言及しています。
この度、指針をより良いものとするために原案を学会員の皆様に公開し、ご意見を頂戴したく存じます。何卒、率直なご意見をお寄せください。いただいたご意見は、指針作成委員会で検討し、必要に応じて指針案に取り入れて参ります。何卒、よろしくお願い申し上げます。